ブログ|騒音振動 遠隔常時監視装置|土木管理総合試験所

【ブログ】インタビュー|騒音振動測定をクラウド管理!DKの常時遠隔監視装置とは?ー開発者たちに聞いてみたー

こんにちは!
「開発者たちに聞いてみた」シリーズの発信です。

当社では、各部署・各拠点の一人ひとりの社員が日々業務効率化を目指して様々な取組みを行っています。
今回は、環境部で企画・運用を開始している、騒音振動 常時遠隔監視装置の作製に携わった環境部の皆様にインタビューを行いました。



騒音振動 常時遠隔監視装置とは?

活躍している騒音振動 常時遠隔監視装置の内部

まずは、当社の騒音振動 常時遠隔監視装置についてご案内します!

従来の騒音振動計でも、安定した電源があれば無人で騒音振動計内部メモリーにデータを蓄積することはできました。しかし機器は瞬停(瞬時停電:瞬間的に送電が停まる現象)に弱く、瞬停した際に欠測(測定・観測記録がないこと)するトラブルや、データ回収や点検のために週1回程度は現場に訪問するなど時間とコストがどうしても必要になる業務でした。

当社の騒音振動 常時遠隔監視装置のポイントは3つ

  • 1ヶ月~数年単位の連続測定を実現!
  • 測定データの伝送システム搭載で、データ回収の負担軽減!
  • 設置・撤去、データ取りまとめまでワンストップ対応!

お客様のご要望から始まった騒音振動 常時遠隔監視装置について、誕生までの経緯とお客様の声、社内の効果とこれからの展望について、開発者たちに伺っていきます。

では、早速インタビューに参りましょう。

作製した騒音振動 常時遠隔監視装置について

Q.騒音振動を遠隔監視しようとしたきっかけを教えてください

山谷以前から連続測定のご要望はありました。1日24時間程度の連続測定ならば有人で対応することが多いのですが、1週間、1ヶ月間の長期連続測定は有人での対応は困難です。またお客様としても人件費が増えてしまうため、通常の騒音振動計を利用した長期連続測定は現実的ではありませんでした。そのため長期間の連続測定のニーズに応えるべく企画が始まりました。

また、通常の騒音振動計は瞬停に弱い点があり、瞬停した際に蓄積データがすべて消えてしまうトラブルがありました。たとえば、機器の点検は週1回程度のため、設置から1週間後に点検に行った際に、設置直後に瞬停が起きた場合にはデータが全く取れていない!ということもあり・・・このような経緯からも、常時遠隔監視装置の企画が始まりました。

作製にあたりキーポイントとなるデータの伝送については、ロガー(データロガー:計測結果を時系列に記録する装置やソフトウェア・システム)にデータを蓄積するのではなく、常時、クラウドに上げることで、蓄積データが上書きされてしまったり、欠測するという弱点を解消するという方向性で企画を進めました。

騒音振動 常時遠隔監視装置の活用について

騒音振動 常時遠隔監視装置の外観

Q.騒音振動 常時遠隔監視装置が必要なお客様はどんな方ですか?また、どんな工種で活用していますか?

山崎:主に建設会社様にご依頼いただいております。工事の仕様書には、「騒音振動が大きくなることが予測される工種があるため、長期的に騒音振動測定をする」と記載があるからです。

たとえば、既存構造物を解体する際に使用するブレーカーや、鋼矢板を打設する際に使用するバイブロハンマーは、大きな騒音や振動の発生が予想されるため、常時遠隔監視装置を設置することがあります。また、これらの重機を使用しなくても、民家に隣接する現場、ダンプトラックの通行が多い現場などがあります。また、発注者の指示がなくても、自主的に測定する現場もありました。

山谷:近隣住民の方からの要望で行うこともあります。

山下:他にも、家畜に対する補償算定の参考のために行う調査もありました。トンネル工事の現場近くにブランド牛の牛舎があり、発破作業等が牛にストレスを与え、肉質に影響が出る不安があったため、騒音振動データを常時観測する要望がありました。

Q.現時点で、騒音振動 常時遠隔監視装置が稼働している現場の工種は何ですか?

山崎:1基は、道路新設工事に伴い近隣の集合住宅からの要望で測定を行っています。また別の1基は、道路拡幅工事の技術提案として測定を行っています。

Q.騒音振動 常時遠隔監視装置を利用しているお客様の声はいかがですか?

瞬時値記録画面(一部編集している)1秒おきに記録している

山崎:瞬時値を記録しているのが決め手だったと伺っています。騒音振動データは、瞬時値から統計値を算出します。最終的に必要なデータは統計値のみの場合が多いのですが、それだと、この統計値の中の最大値の原因までは分からないことが多いです。瞬時値が残っていると、その変化の状況から、騒音発生の原因が推定できます。

また、当社は設置からデータ取りまとめ、撤去まで一括(ワンストップ)で行うため、お客様の業務負担が減ったという声もいただいています。

左:騒音レベル測定結果一覧表(1日測定分) 右:振動レベル測定結果一覧表(1日測定分)

社内の効果

Q.騒音振動 常時遠隔監視装置の導入にあたり、当社での変化はありましたか?

山下:今までは、定期的に現場に伺って点検を行い、データ回収をしていました。そのため、欠測のトラブルが何度かありました。現在では、設置後から問題なく稼働できているか常に確認できるため、欠測トラブルが減りました。さらに、社内で常時監視できるため移動時間・移動費の削減に繋げることができました。

今後の展望について

Q.今後の展望を聞かせてください

山崎:最近、お客様から測定データを見たいという要望がありました。クラウドに保存したデータを、当社の管理画面で確認しているのですが、それはお客様仕様にはなっていません。そこを改善していきたいと思います。

Q.今後、お客様用管理画面の作成予定はありますか?

山谷:現在、お客様へのヒアリング及び検討を進めています。

Q.今後のビジネスモデルはありますか?

山谷:基本は今まで通りレンタルを予定しています。購入を希望しているお客様が少ない要因として、建設現場ではハード面は、現場ごとのレンタルが基本で、所有するという考えは少ないようです。
当社に依頼いただくお客様は、1ヶ月から数年単位でのレンタルを希望しています。当社では、設置・撤去はもちろん、データ取りまとめまでワンストップで行うことがお客様のメリットに繋がると考えています。

お忙しい中、ありがとうございました!

改めまして、今回インタビューにご参加してくださったのは、環境部 山下部長、山谷部長、山崎係長、稲田社員でした。
現場のお客様の声に寄添い、お客様にとっても、社内にとっても業務改善に取り組む姿に、当社技術員の強さを感じました。

今回ご紹介いたしました、当社の騒音振動 常時遠隔監視装置は設置・撤去からデータ取りまとめまでワンストップで、お客様のご要望に合わせて対応いたします。
費用につきましても、お気軽のお問合せください。

環境部では、アスベスト調査、土壌汚染調査、動植物調査など、生活環境や自然環境の現地調査から、シックハウス測定、土壌や水質中の有害物質の分析、塗膜PCBの分析、土の保水性試験などの室内分析を行っています。

ぜひ、各試験ページをご覧ください。

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遠藤 雅弓
遠藤 雅弓
部署:マーケティング部