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【ブログ】ドローンで大気汚染モニタリング

当社では、ガス検知システム搭載ドローンを使い、大気中のどの位置からでもガス測定をすることが可能になりました。

また、DKグループのアドバンスドナレッジ研究所では気流解析ソフトウェア(FlowDesigner)を開発し、
気流解析とガス測定を組み合わせることで分析の効率化を図っています。

今回はガス検知システムを搭載したドローンについてご紹介します。


工場や各種の施設から出ている排ガスは大気中で拡散するため、建物や風向・風速などの影響を受け、場所によって濃度が異なります。
これまで、排ガスの測定は焼却炉やボイラーの測定孔から排ガスを採取したり、煙突に登って採取を行うこともありました。
ドローンの性能が向上した現在ではガス検知器をドローンに搭載することで、大気中のどの位置でも測定をすることが可能になりました。

ガス検知システム搭載ドローンについて

■ガス検知システム

このガス検知システムは、空気汚染物質やガスを検出し、専用ソフトによりリアルタイムでヒートマップを表示します。 オプションのエアバックを使用する事でガスを回収する事も出来ます。検出できる物質は、PM2.5、PM10、CO、NO2、O3、SO2、VOCs、可燃性ガスです。

■ガス検知センサ

PM2.5、PM10といった微粒子の検出は、最先端のレーザー散乱原理を採用しており、最小分解能の粒度は0.3μmです。安定性と精度に優れているという特徴があります。

CO、NO2、O3、およびSO2は、4電極電気化学原理を採用しています。従来の3電極計測器と比較して4電極にはゼロ電流を補償するための補助電極があり、応答時間と干渉防止能力が向上しています。ppbの分解能で測定が可能です。

VOCガスは光イオン化(PID)の原理を用いて最小限の検出を可能にしています。イソブチレンの分解能は1ppb

可燃性・爆発性ガスの検出は触媒燃焼の原理を用いて検出しています。水素、メタン、LPなどのアルカンガスを0~100%のLELレベルで検出でき、高精度、耐久性、安定性を備えています。


■測定可能な項目と精度

測定項目

測定原理
測定精度

PM2.5

レーザー散乱方式



±10%(100~500μg/m3)

PM±10(μg/m3  0~100μg/m3)

PM10

光散乱方式

CO

電気化学
分解能4ppb
NO2
電気化学
分解能15ppb

O3

電気化学
分解能15ppb

SO2

電気化学
分解能15ppb
VOCs
PID
分解能1ppb

可燃性ガス

爆発性ガス
触媒燃焼方式

0~100%LEL アルカンガス

温度

サーミスタ
±0.1℃
湿度
湿度耐性
±0.5%


■専用アプリ

このガス検知システム搭載ドローンは独自の飛行制御とウェイポイントアプリを備えており、DJI M210とM300シリーズに適合するように設計されています。

専用アプリで設定を行えば、特定のエリアで一連の操作を自動で行うことができます。
大気中の様々な成分をリアルタイムでヒートマップとして表示することも可能です。


リアルタイムヒートマップ表示

■活用できる場面

・工場からの排ガスの影響調査
・火山性ガスの影響調査 など

※    本装置を用いた測定方法は各機関で規定された測定方法に適合していない可能性がございます。本装置を用いた測定にあたっては適用の可否を事前に十分ご確認ください。

分析の効率化について

■気流解析とガス測定を組み合わせることで分析の効率化
DKグループのアドバンスドナレッジ研究所では気流解析ソフトウェア(FlowDesigner)を開発しております。

測定では、計測をした「タイミング」で計測をした「空間」の情報を得ることができます。
例えば「夏季/冬季は?」「晴天時/曇天時/雨天時は?」「施設や機械の稼働/非稼働時は?」
「対策前後の効果の差は?」など、様々な条件下での分析や対策案の模索をしたい場合には、
時間やコストの増大が懸念されます。
気流解析であれば、入力した条件下での状況比較が容易にできるため、低コストで
現状のビジュアル化・分析などを行うことができます。
また解析した結果はわかりやすい画像・動画で表現できるため、第三者との課題や対策の共有が
容易になり、コンセンサスを得やすくなることが期待できます。

■パートナー企業

ガス検知システム搭載ドローンは滋賀県のcielcreer(シエルクレエ)様のご協力で対応が可能となりました。



松山 雄紀
松山 雄紀

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