【ブログ】地下水の可視化を実現するソリューション『AQUA Visualizer』〜 電気探査(⽔源探査)の精度向上へ ~
当社では、構造物に対して必要な地盤情報をとらえ解析し、ご提供しております。また、計画構造物に見合った調査方法をご提案し実行しております。
国際特許を取得している㈱いちごホールディングス様のピンポイント地下水探査システム「AQUA Visualizer」は、水源開発事業やボーリング調査の効率化にも利用でき、また水文調査、上下水道修繕工事等の帯水層の把握にも利用できるシステムで、水源探査の精度向上が期待できるお勧めのシステムであります。
本日はこのAQUA Visualizerの紹介をさせて頂きます。
当社では地質調査だけではなく事前の調査からお手伝いいたします。
皆さまの費用削減、効率化にお役立ていただければ幸いです。
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AQUA Visualizerの強み
- 地下水脈の位置を特定 水脈の直接可視化に成功
精度の良い探査を実現 地層構造の推定よりも遥かに高精度
水脈規模も推定可能に 位置だけでなく、水脈規模の推定も実現
新技術 ピンポイント地下水探査システム『AQUA Visualizer』とは?
従来の地下水探査といえば比抵抗値や充電率(IP法)を用いた解析を行っていましたが、従来の解析方法に加え“特定周波数効果指数”という新技術を用いて解析を行うことで、探査精度の向上を実現した技術です。
水資源の豊富な日本ですが、気候変動などの影響で今後は水脈や水源の環境が大きく変化する可能性もあります。水脈や水源の探査技術はこれから益々重要になると考えております。
画像提供元:株式会社いちごホールディングス
特定周波数効果とは
これまでは周波数と比抵抗値には一定の関係にあると考えられていましたが、ある特定の周波数を地中に流すと、地下水が存在する場合に比抵抗値が局所的に大きく変化することが分かりました。このような特性を利用し帯水層の位置を解析します。
画像提供元:株式会社いちごホールディングス
特定周波数効果断面図によって表現 |
適用 |
地下水賦存箇所の推定 |
地下水源開発 道路陥没調査 |
留意点
- どんなエリアでも地下水源を見つけることを保証するものではありません
探査サイトの地下に構造物や迷走電流がある場合、精度に支障をきたす場合があります
測線の近傍に送電線・鉄道・工場・鋼製物などがあると、精度に支障をきたす場合があります
国際特許を取得 『AQUA Visualizer』
AQUA Visualizerは、比抵抗値、充電率(IP法)、特定周波数効果を計測でき、かつ任意の周波数を変えて計測できます。地下水探査の探査精度を向上したことによって、AQUA Visualizerは国際特許(No. WO 2016/017507 A1)および日本特許(特許第6235146号)を取得しています。
特許出願者:いちごホールディングス
探査方法
- 一般的には調査深度の3倍を目安に測線を設定します
測線上に5~10mの間隔で電極棒を設置して、データを測定します
データを解析し、地下断面図等の解析資料を作成します
画像提供元:株式会社いちごホールディングス
適用用途の例
水が必要な箇所への対応
- 井戸枯れした工場や農場などでの水脈探査
水が悪影響している箇所への対策
- トンネル切羽の突発的な水の対策
- 老朽ため池のパイピング調査
- 地すべり箇所での帯水層把握
見込める効果
- 何本もボーリングを行って帯水層を確認するより、効率的・経済的に帯水層の位置を確認することができると考えられます
- ため池の漏水調査や地すべりの帯水層調査で水の位置を特定できれば、対策工の費用を抑制しやすくなると考えられます