プラント、地下タンク貯蔵所などタンク保有施設が長年の使用に伴う老朽化・腐食・地震動・軟弱地盤などの影響を受け、タンク基礎の不同沈下やタンク底板部に変形や損傷が生じてしまう恐れがあります。これらの異常が進行すると、タンク内液体の漏洩リスクが高まり、最悪の場合には液体の流出事故につながりかねません。
このため、タンクの安全性確認および漏洩防止の観点から、タンク底板下基礎の形状調査ならびに、補修・修正後のタンク基礎が所定の形状を維持しているかを確認する施工管理が求められます。

これまでのタンク底板下の基礎調査は
微破壊的手法に依存し、
コスト・時間・安全性に課題がありました
タンク底板は、その裏側を直接目視できないという構造的な制約があります。 また、底板と基礎の間に生じるスキマについては、今までの非破壊測定技術・機器では直接的な評価が困難な領域とされてきました。
そのため、従来の方法では、底板を削孔して底板下の状況や底板と基礎の隙間を確認していましたが、限られた検査時間内で復旧まで行う必要があるため、調査範囲や数量が限定されるほか、タンクにダメージを与えるという課題があります。
このような底板と基礎の隙間を非破壊でかつ迅速に行うために、中性子線を用いた測定を行っております。
本手法により、基礎の沈下や底板の浮き上がりを把握するとともに、漏水・漏油の可能性がある個所を推定し、タンクの維持管理および安全性評価に貢献します。

観点 | 従来法 | 中性子線による測定法 |
タンクへのダメージ | 微破壊(削孔)あり | 完全非破壊 |
調査範囲 | 限定的 | 広範囲を短時間でカバー |
得意な評価範囲 | 局所の状態を高精度に直接確認 | 基礎の形状を定量的・面的に把握 |
解放検査中の負担 | 削孔・復旧作業が発生 | 工期中に大きな負担なく測定可能 |
\中性子によるタンク底板下間隙測定技術の測定原理・特徴、報告書内容例などはこちら/
この調査は、中性子線を用いて石油タンクなどのタンク底板上から、底板下の隙間、基礎の起伏形状および底板下の水分分布(相対値)を非破壊で把握することが可能です。
底板上にセットした隙間測定器から隙間距離が、底板の厚さと底板のレベルが判れば隙間距離より基礎地盤の形状が求まります。
また、中性子線が水(水分)と反応する性質を利用して、底板下に存在する水分の分布を検出します。
▼ 中性子線を用いた間隙測定技術
測定原理 | ・速中性子後方散乱方式を利用し、底板下の間隙距離・基礎地盤の形状を算出 |
測定範囲 | 0~200mm程度 |
中性子源 | Cf-252 |
板厚 | 数mm~20mm程度 |
中性子線を用いた底板下の間隙測定技術の測定原理・特長などについて、動画でもご覧いただけます。

▲ 調査フロー概要図
調査結果により、基礎沈下や底板の浮き上がりを早期に把握し底板下の水分分布から漏水・漏油の可能性を評価することで、タンクの維持管理・補修修繕計画策定に必要な基礎データを提供します。


中性子線を用いた間隙測定技術は、タンク基礎の修正工事における施工管理にも利用されています。
基礎修正工事の着工前と着工後に間隙測定を実施し、その結果を比較することで、底板下の間隙が充填材により充填されていたかどうか非破壊で推定することが可能です。
本技術はタンク以外にも適用可能であり、大型配管の裏側やシールド削孔時に取り付ける鋼製型枠裏など、鉄板の裏側に生じる空洞・間隙の調査に利用できます。
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