路面下空洞調査

物理探査技術を活用し道路の陥没リスクを調査します。

路面下空洞調査とは

路面下空洞調査は、物理探査技術である地中レーダ探査等を用いて路面下の空洞発生の有無を探査・解析し、道路陥没対策に活用する調査を行います。

1.調査概要

調査の概要

路面下空洞調査は、路面を掘削することなく、地中レーダ探査法や電磁誘導法を用いて地下の空洞可能性がある箇所を特定します。

調査に当たっては、左記の詳細フローで実施します。

【調査計画と準備】
地中レーダや電磁誘導法を用いるための干渉物の有無や探査範囲、探査数量などについて打合わせします。
調査に必要な図面や探査範囲に関する資料を収集し調査票を作成します。

【現地調査】
マンホールや側溝など地表上の構造物を確認しデータ取得範囲を確定します。
電磁誘導法を用いた探査では、現地踏査を基に空洞の推定位置を確認し位置と深さを把握します。
地中レーダ探査では、探査範囲やその周辺を走査し連続的にデータを取得し空洞の位置や深さを確認します。

【調査結果とりまとめ(報告書作成)】
取得したデータを解析し、空洞の位置や深度を求め図面、探査データ、現場写真等をとりまとめ調査成果として提出します。

標準調査フロー


調査方法

 現地調査は一次調査と二次調査に分類して実施します。
それぞれのステップで詳細な確認とデータ解析が行われます。

 一次調査(3Dレーダ探査車調査)

・現地踏査
調査前に現地を確認し、測定の障害や路面の状況を確認。
・測線設定・走行計画
測線図を作成し、計測車線数や走行位置、測定不可箇所の対応を確認。
・車道部探査
路面下空洞調査を用いて、測線図に基づき探査車で調査し、レーダーデータを記録するとともにGPSとカメラで位置情報を取得
・調査データ解析 異常信号の抽出
 解析ソフトで空洞と推定される異常信号を抽出。
・空洞判定会議
複数の技術者で異常信号を確認。
・一次調査結果調書の作成
 異常信号や位置情報をまとめた調書を作成。

3Dレーダ探査車による調査

一次調査結果調書作成例

ハンディ地中レーダによる探査

二次調査結果調書作成例

 二次調査(メッシュ調査・スコープ調査)

・現地状況の確認
一次調査で抽出された異常信号箇所を現地で確認。
・測線設定
異常信号位置を基準にメッシュ調査範囲を設定。
・パルス方式ハンディ地中レーダー探査
測線に沿ってデータを取得。
・スコープ調査:
空洞の可能性がある箇所を削孔し、スコープカメラで内部を撮影。
・ 二次調査データ解析
二次調査結果をまとめ、空洞の状況や位置情報を記録


当社の路面下空洞調査の特徴

通常、一次調査と二次調査によって空洞の状況や位置情報を確認を記録して、調査報告書を作成しますが、当社では地中レーダー探査+GNSSデータによって二次調査を省略し短期間でデータを分析し報告書を提出することができます。

【特徴】
GNSS(GPS)データと地中レーダー探査記録を自動突合し地中レーダー探査の波形データに位置情報を正確に結びつけることが可能となりました。
当社ではGNSS(GPS)データを1次調査(概査)の時点で取得し、地中レーダーの波形データと融合することで「空洞」「埋設管」「埋設物」の位置を把握する事ができます。


軌道下等の空洞調査にも対応します

鉄道の安全•安定輸送を妨げる事象として路盤陥没があります。路盤の緩みや土砂の吸出し、地中埋設物の劣化等 により陥没が発生します。地中を可視化するには電磁波レーダが有効です。軌道下空洞探査システムは電磁波レー ダを使用した、高精度・効率的な輸送障害防止のための探査システムです。
その他、空港滑走路・トンネル覆工・護岸・擁壁等の背面空洞調査にも対応します。


スコープ調査に使用するカメラについて

調査に使用するカメラ(工業用ビデオスコープIPLEX G Lite)は、ケーブル先端に取り付けられた超小型カメラで目視が困難な場所の観察を行う非破壊検査機器を利用します。
60fpsでブレが少なく鮮明な映像を出力することができます。密閉空間内部の確認や管内調査(内部状況の確認)、充填状況調査(補修等の施工の確認)等に使用可能です。

詳細はこちらのブログをご覧ください。

その他ファイバースコープ、CCDカメラ、ボアホールカメラ等を用いて行い、各孔の空洞状況を静止画又は動画で撮影します。













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