施工時のフレッシュコンクリートは、半製品であり荷卸し時に所定の品質性状を有し、硬化後に所定の強度を有することが求められています。
これら生コンクリートの品質管理は、荷卸し時の所定品質の検査に加え、所定日数経過後に強度検査を実施します。試験の所要期間は、試験の内容によりますが3~91日となります。
当社では、所定の技能・知識を有する技術員が、国土交通省などの基準に基づき生コンクリート荷卸し時ならびに硬化後に品質確認試験を実施して、製品品質を確認します。
※よくあるご質問はこちら
荷卸し時にフレッシュコンクリートの性状を確認する試験・測定としては、一般的に代表的な試料 (サンプル)を採取しスランプ・スランプフロー試験、空気量試験、塩化物含有量測定、コンクリート温度測定、単位水量測定を実施します。
なお、単位水量測定は重要構造物などにおいて国土交通省の通達により平成15年より実施されるようになりました。
スランプとは、コンクリートの軟らかさの程度を示す指標の一つです。
スランプ・スランプフロー試験は、フレッシュコンクリートの変形あるいは流動に対する抵抗性の程度を評価します。スランプ試験では円筒形のスランプコーンを引き上げた直後に、頂部からの下がり値(cm)を測定します。
所定の粘性や変形量(流動性など)から、所定の作業性を有する設計された値であることを評価します。
空気量試験は、フレッシュコンクリート中にAE剤(空気連行作用のある化学混和剤)などで連行された空気量(%)を測定します。当社では試験方法として一般的な空気室圧力方法を採用しており、エアメーターの読み値0.1%単位で測定します。
所定の作業性とともに、耐凍害性など硬化後の所定の品質を考慮し設計された値であることを評価します。
フレッシュコンクリートに含まれる塩化物含有量の測定を目的とし、当社では、塩化物含有量測定計(カンタブ)での測定を採用しております。
塩化物イオン(Cl-)は、コンクリート内部の鉄筋などの鋼材腐食の主原因となりやすく、外部環境から浸入する前の初期内在量(材料由来値)を評価します。
実際に計量された練混ぜ水量(単位水量 (kg/m3)) と、フレッシュコンクリート製造設計値の練混ぜ水量(単位水量(kg/m3))の差を測定します。
平成15年10月の国土交通省通知「レディミクストコンクリートの品質確保について」平成16年3月の「レディミクストコンクリート単位水量測定要領」により、単位水量が義務付けられました。
当社では、エアメーター法の他、各種測定機器での測定を行っております。単位水量の評価は、硬化後のコンクリート耐久性、強度などに大きな影響を与えるため、重要な評価事項の一つです。
所定日数の経過後(所定材齢)、強度確認試験としてフレッシュコンクリートの代表的な試料(サンプル)で作製された供試体を加圧して圧縮強度や曲げ強度を測定します。
一般的にコンクリート性能確認は材齢28日、構造物の強度性能確認は発注者・購入者の指定された材齢となります。
概要
コンクリートポンプ車の配管部に設置することにより、生コンの単位水量を連続して全量リアルタイムで計測することができます。
出典:ソイルアンドロック社( 土木管理総合試験所提携)
セメント・モルタル・コンクリートの違いは何ですか。
セメントは水と反応して固まる性質を持つ建設材料です。
モルタルはセメント・砂・水を練混ぜで作る建設材料で、コンクリートはセメント・砂・砂利・水を練混ぜで作る建設材料です。
モルタルの試験と生コンクリートの試験は違いますか。
モルタルの試験はコンシステンシー試験(Jロート試験)、圧縮強度試験・曲げ強度試験が一般的です。
コンシステンシー試験(Jロート試験)では、モルタルの流動性を測定し、強度試験は採取したサンプルで圧縮・曲げの強度を測定します。
生コンクリートの試験ではスランプ試験、空気量試験、塩化物含有量試験、単位水量の測定などで所定の性状や設計値との差を測定し、採取したサンプルで圧縮強度試験・曲げ強度試験などが一般的です。
一般的な試験・測定は以下のとおりです。
・スランプ試験
・スランプフロー試験
・空気量試験
・塩化物含有量測定
・コンクリート温度測定
・単位容積質量試験
・ブリーディング試験
・洗い分析試験
・凝結時間試験
・各種の強度試験(圧縮・曲げ・割裂引張など)
その他の試験・測定につきましては、ご相談ください。
平日 8:30-17:30
© 2001-2024 C.E.Management Integrated Laboratory Co. Ltd.