路面性状調査

路面性状調査 自動化の取組み

1.調査の説明

①調査の目的

道路舗装の修繕を効率的に行うため、ひび割れ、わだち掘れ、平坦性、パッチング箇所を、性能確認試験に合格した測定装置(車両)によって道路の現状を把握する調査です。
調査頻度は3年~5年毎に1度、また調査距離も自治体によって異なります。

※測定装置は一般財団法人土木研究センターでの路面性状自動測定装置性能確認試験に申し込み、認定が必要となります。


②各測定の概要

ひび割れ、わだち掘れ、平坦性等、それぞれの調査詳細は、国交省「舗装点検要領H29年3月」で分かりやすく解説しています。


③課題と対策

課題
・内業の時間がかかっていた事
・特に路面ひび割れの評価に時間がかかる
・ひび割れの診断結果に個人差が出る

対策
・属人的ではなく、機械学習とベトナムオフショアを掛け合わせた業務フローにシフトする事にしました。

2.データ納品までの業務フロー

1.発注者様との納品の仕様について打合せ
2.調査計画の立案
3.測定開始
4.内業
5.ひび割れをオフショア委託(データ送信)
6.解析結果のチェックもオフショア委託
7.自動処理から報告書の作成
8.納品

3.自動処理内容

①自動処理内容 機械学習による診断範囲の特定

路面を撮影した画像からひび割れ診断に用いる範囲をAIによって決定させます。
①道路標示を識別するAIの作成
②AIの結果から白線を抽出
③白線の間を診断範囲とする

②自動処理内容 機械学習によるひび割れ診断

路面ひび割れをAIで診断させます。
現状は人間による確認・修正も行っていますが、この作業をベトナム現地法人C.E.ラボに依頼しています。
カラーパターン 青:ひび割れなし  黄:線ひび割れ  赤:面ひび割れ

③自動処理内容 報告様式の作成

国交省舗装点検技術の評価方法を元に必要とされる帳票類の自動出力を行っています。
様式A 
任意の長さで評価指標を評価可能です。
様式B
車載カメラと調査結果が記載されます。
路面評価図
航空写真など各種を作成します。

4.路面性状調査 内業の実作業

報告様式 旧内業 新内業
ひび割れ判定

50㎝×50㎝のマスにひび割れがあるか判定する

専用ソフトで目視判定結果を1マスずつ記録

AIで自動解析スクリーニングし、判定基準前後のみ目視確認

様式-A
ひび割れ率,わだち掘れ,IRI(平坦性)の調査結果をまとめ,一定のルールに基づいてKP毎に表にまとめる
Excelの関数等で集計個別にセルに書き込む

集計~書き込みまでソフト上で自動処理

様式-B
様式-Aおよび車載カメラから所定の様式にまとめる
動画から該当する時間の画像を探して出力し,貼り付け

時間データから該当時間の画像を自動抽出して自動貼り付け
人と車に自動でモザイク処理が可能

評価図
MCI集計,地図上へのプロット等

個別単位で計算

資料を作成

様式Aや地図データから自動で計算し、地図上へ自動プロット

※一部の自治体では対応できない場合もあります。
例1 独自の出来高を必要とする場合
例2 「独自の結果ビュワー」を必要とする場合
例3 「基盤データ作成」を必要とする場合

5.導入後の効果

従来の帳票作成に掛かった時間と比べ、自動化を取り入れた事によって様式作成が96%削減、ひび割れ評価で65%削減ができました。
ひび割れ業過に関しては、日本側の作業は画像出力とデータ送信のみとなります。
この結果はベトナム現地法人の作業時間を含めての削減効果となり、大幅な労務時間の削減を実現できました。

従来作業での内業時間
AI適用での内業時間

6.今後の展望

路面性状調査を行われる同業他社様に、私たちの自動出力・自動解析技術を利用した業務DXサービスを提供します。
また、いくつかの画像解析でのAI開発のお問合せも頂いてきており、今後もご相談を承ります。

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