【ブログ】(公社)砂防学会研究発表会 和歌山大会に参加しました
砂防学会とは
急傾斜地の多い日本では、大雨や地震による土石流、がけ崩れ、地すべりが昔から多く発生しており、砂防技術はこれらの土砂災害を防止・軽減するために重要です。近年では、日本の砂防技術が海外でも多く取り入れられています。
砂防学会では、主に以下のような活動を行っています。
① 研究・調査:土砂災害に関する研究や調査の実施、最新の知識の共有
② 学会活動 :砂防に関する情報交換や学術的な議論を行う学会を主催
③ 刊行物 : 隔月刊の「砂防学会誌」を通じて、砂防技術に関する情報を提供
④ 支部活動 : 全国各地に支部を設置し、地域ごとの砂防活動を推進
また、砂防学会は一般市民や学生向けにも情報を提供しており、砂防技術の普及と安全な社会づくりに貢献しています。
▶公益財団法人 砂防学会HP
当社と砂防学会の関りと参加目的
当社は砂防学会に情報の更新・共有のために 10年前ほど前から参加しており、硬化不良となった土砂の硬化方法と流動ソイルセメントの配合基準について2回ほど口頭発表を行っております。
▶「土砂の利用可否判定方法」の特許取得についてはこちらをご確認ください。
今回は「AI技術等を活用したコンクリートブロック認識技術の検討」と「熱赤外計測による砂防構造物の損傷検出」について口頭発表およびポスター展示をさせて頂きました。
AI技術等を活用したコンクリートブロック認識技術の検討
国土交通省九州地方整備局九州技術事務所、株式会社オリエンタルコンサルタンツの方とともに業務内で発生した課題において検討・発表を行いました。主な内容としてはコンクリートブロックをAIで認識し無人化施工を検討致しました。検討の詳細については下記砂防学会HPからご覧ください。
▶砂防学会HP「AI技術等を活用したコンクリートブロック認識技術の検討 」資料へ
熱赤外計測による砂防構造物の損傷検出
アジア航測株式会社、国土交通省近畿地方整備局大規模土砂災害対策技術センターの方とともに業務内で発生した課題において検討・発表を行いました。主な内容としては赤外線画像から構造物の温度分布データを用いて2次元・3次元表示し、損傷範囲を特定する技術の砂防構造物への適用に関して検討を致しました。詳細については下記砂防学会HPからご覧ください。
▶砂防学会HP「熱赤外計測による砂防構造物の損傷検出 」資料へ
今回の発表においては特に、画像認識技術について参加されていた皆様から最先端技術であると好評を頂くことができました。
砂防施設の計画・調査・設計ならびに維持管理においてDX技術が徐々に活用されてきた状況にあり、当社も保有技術やDX人材による技術開発力を駆使し、より効率的に安全・安心な社会づくりに貢献していきたいと思います。次年度は当社の長野本社を置く、長野大会が企画されており、本年実施する計画のある技術を一つでも多く発表できるよう研鑽を積んで参ります。