舗装路面の品質管理

舗装の状況を現地で直接確認することで施工の品質を保つ

舗装路面の品質管理とは

私たちが生活をする中で場所と場所を繋ぐ道路や歩道は欠かせません。しかし、新しく完成した道路や、すでに活用されている道路がでこぼこしていたり、雨が降ったあと水はけが悪いと私たちの生活に影響してきます。
道路や歩道の施工品質を保つために、施工時に様々な試験調査を現場で行っています。

舗装の品質管理とは、施工時の品質管理、性能の確認、検査、維持修繕計画の立案、試験舗装の調査等を目的として実施します。 

維持修繕計画においては、舗装の状況を把握し評価することで、道路利用者に一定以上の品質を保って提供することができます。
また、性能の確認においては発注者が設定した性能指標を、値を現地で直接確認することで品質を保つことを目的としています。

1.アスファルト・コンクリート舗装路面の品質管理

路面の平坦性試験

平坦性試験はアスファルト舗装やセメントコンクリート舗装した道路の出来形管理、路面性状調査に用いられ、道路の縦断方向の凸凹度合いを測定します。
3mプロフィルメーターを車両の走行位置に合わせて走査させます。中央の計測部から路面に向けてレーザーが照射され、路面までの距離を連続的に測定します。平坦性は路面の凸凹量の標準偏差(σ)により評価します。
3mプロフィルメーターの場合、一般的にアスファルト舗装の場合は偏差(σ)2.4㎜以下が基準となります。

舗装の透水試験

透水性を有する舗装において、水を円滑に路面下に浸透させられるかどうかを測定する試験です。透水性舗装においては現場透水試験により舗装の透水性能を確認します。
測定は舗装調査・試験法便覧(H31)[1]-154に基づいて行います。
測定結果は15secあたりの透水量に換算して評価します。
一般的に車道は1,000ml/15sec以上、歩道は300ml/15sec以上の透水性能が求められます。

アスファルト混合物の密度測定

アスファルトの品質管理を目的に行います。アスファルトのコアからアスファルトの厚さ、密度、締固め度を調査し規格値をクリアしているか確認します。
舗装面からコアを採取し、舗装の厚さ測定および現場密度の測定を行います。
厚さの測定は舗装調査・試験法便覧(H31)[4]-254に準拠し、現場密度の測定は同便覧の[3]-218に準拠して行います。
採取コアの密度から理論最大密度または基準密度に対する締固め度(%)を算出します。

舗装のすべり抵抗測定

スリップ事故の原因の一つとして舗装表面の粗度が悪く、摩耗してしまったような路面ではタイヤのグリップが効かず、スリップ事故が起きやすくなることがあげられます。この路面の「すべり」程度を調べる方法として、舗装のすべり抵抗測定があります。

すべり抵抗測定は、アスファルト混合物やセメントコンクリートで舗装した路面のすべり抵抗性を把握することを目的としています。

2.地盤表面の品質管理

プロクターニードル貫入試験

屋外体育施設(グラウンド等の表面が土や砂など)のクレイ舗装仕上げの品質管理として利用します。

手動押込式の試験器を地面に貫入させて、貫入抵抗値から土の固さを判定します。


土壌硬度試験

盛土・自然のり面、切土のり面及びトンネル切羽などの露出させた地盤の表面や、貫入が可能な固化処理土、改良土供試体及びボーリング試料などの土壌硬埴測定に使用します。

3.雨水浸透施設の浸透試験

現地浸透試験

浸透施設を設置する地盤の透水係数を求めるための試験です。
設計書等に透水係数の記載がある場合は、その透水係数を満足するか比較をします。

透水係数は宅地造成や太陽光発電所の建設に伴う浸透ますなどの浸透施設の設計に使用されます。

現地浸透試験は、ボアホール法、土研法、実物試験の3手法あります。












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