国交省では平成6年に建設機械施工に関する安全に必要な技術的留意事項や措置を示した「建設機械施工安全技術指針」を出していましたが、クレーンの過負荷防止装置を適切に使用せず、転倒事故に至っているケースが多くなっていることなどもあり、平成17年にも「建設機械施工安全技術指針」の改正を行いました。
近年でも各地域の労働基準監督署から徹底の注意喚起が行われており、現在も移動式クレーン転倒による事故が絶えないようです。
実際、クレーン等の労働災害による死傷者数は平成14年からは減少傾向にあるももの、令和2年の死傷者数は725名となっています。(図‐2)
一般社団法人 クレーン協会より引用:一般社団法人 クレーン協会
また、図‐3業種別死傷者数を見ると建設業は製造業についで2番目に多く、死亡者は1番目となっています。 土木や建築の現場ではクレーンの使用時に発生した労働災害が重大な事故に繋がると考えられます。
一般社団法人 クレーン協会より引用:一般社団法人 クレーン協会
クレーンではありませんが、実際に吊り荷作業をしているバックホウが目の前で転倒したところを見たという技術員もおりました。幸いけが人は出なかったようですが、一週間ほど工事を中止することになったようでした。
記事出典:日経BP 日経クロステック(xTECH)
クレーン転倒を防止するためにどのような対策をとったらよいのでしょうか?
クレーンの転倒の原因は以下の3点です。
① 接地地盤の強度不足(強さ、硬さ、空洞など)
② 限度を超えた作業
③ 強風など危険な状況での作業
これらに配慮しながら現場作業を進めることで重大な事故を防ぐことが可能です。
当社では、接地地盤の強度不足(強さ、硬さ)を調査し、対策までをご提案が可能です。
クレーンの転倒防止の地耐力確認は通常の地耐力確認とは異なり、荷重設定の負荷がクレーン作業を想定している負荷になっております。
また現場の状況などによって対応できる試験が異なりますので、それに合わせて平板載荷試験、スクリューウエイト貫入試験、キャスポル、簡易動的コーン貫入試験等を提案させて頂きます。
仮に地耐力確認で強度が足りないと結果が出た場合でも、当社では改良厚さ、置換え厚さの検討を行い、砕石或いは良質土置換えと地盤改良工事(安定配合処理設計)による固化材添加量との経済比較、地盤改良工事をワンストップで対応可能です。
また、空洞等の心配がある場合は地中レーダによる探査も可能です。
東京都労働局からも移動式クレーンの転倒防止に係る要請により作業計画の策定、地盤強度の確保の徹底、安全装置の有効保持の徹底の注意喚起がされていますが、依頼したことが無い、誰に頼んでいいか分からない等、対策にお困りの方はご相談ください。
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