三軸圧縮試験は、施工目的、粘土地盤 / 砂礫地盤などの土質によって試験方法が細分化されています。
このように、施工中 / 施工後の地盤状況や安定性を推計するデータを得る試験が「三軸圧縮試験」です。
土のせん断特性は、「せん断する前に圧密する」か「せん断中に排水するか、しないか」によって大きく異なり、圧密時とせん断時の排水条件および間隙水圧の測定の有無を組み合わせて4種類の試験を規定しています。
三軸圧縮試験は、JGS 0520~0524・0530他で規定され、室内環境で専用実験装置を用いて行います。
三軸圧縮試験は、実地盤から乱さない土を採取して円柱供試体を作成するトリミング法や、乱した試料を作製する締固め法等により円柱供試体を作成し、土中の拘束状態を人工的に再現します。
円柱供試体を拘束した状態で圧縮/破壊させ、圧力と最大圧縮強さの関係から強度定数を求めます。
上面、側面、下面の三方向から等方応力を加えてせん断試験を行うことから三軸圧縮試験といわれます。
土の室内せん断試験は、直接せん断試験(一面せん断試験等)と、間接せん断試験(一軸圧縮試験、三軸圧縮試験等)に分類されます。また、土のせん断強さ(破壊時において破壊面上に作用するせん断応力)τfは、垂直応力σに比例し、その関係はクーロンの式τf=c+tanφ で表わすことができます。(c:粘着力 φ:せん断抵抗角)
c、φは強度定数として、斜面安定、土圧、支持力などの計算に用いられます。
三軸圧縮試験では、拘束圧に応じた圧縮強さ(σa-σr)maxであり、いくつかの拘束圧のもとでせん断強さを求めることでクーロンの破壊基準を適用することができます。
土のせん断強さは、せん断に先だって圧密を行うか、さらにはせん断中に排水を許すかどうかによって大きく異なり、圧密時とせん断時の排水条件および間隙水圧の測定の有無を組み合わせて4種類の試験を規定しています。
三軸圧縮試験種 |
概要 |
適用土質 |
試験の目的 |
非圧密非排水 |
せん断前に圧密を行わず、せん断中も試料から全く排水させない試験方法です。 |
飽和粘性土 |
粘土地盤の短期安定を知りたい
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圧密非排水 (CU) |
あらかじめ試料に圧力を加えて圧密を生じさせた後にせん断力を加える方法で、せん断中には試料から排水させない試験方法です。 |
飽和粘性土 (飽和した粗粒土) |
粘土地盤の圧密後の短期安定問題原地盤の長期安定を知りたい
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圧密非排水 |
CU 試験と同じ方法ですが、せん断中に発生する過剰間隙水圧を測定し、試料内の有効応力を知る方法です。 |
飽和粘性土 (飽和した粗粒土) |
圧密非排水(CU)に同じ
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圧密排水 (CD) |
予め試料に圧力を加えて圧密を生じさせた後にせん断力を加える方法で、せん断中は試料内に過剰間隙水圧が発生しないように試料からの排水を許す試験方法です。 | 飽和した土、砂質土 (φmax20程度を超える、飽和してない粗粒土) |
砂質土地盤の安定問題粘土地盤の長期安定を知りたい
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試験方法 | モールド径 | 骨材径 | 必要試料量の目安 |
三軸圧縮試験 | φ50㎜ | 10㎜まで | 3kg |
中型三軸圧縮試験 | φ150㎜ | 30㎜まで | 60kg |
大型三軸圧縮試験 | φ300㎜ | 60㎜まで | 300kg |
圧密試験は「地盤の沈下量計算」等に使う圧密定数と圧密降伏応力を求め「土の圧縮性」を判断します。
一軸圧縮試験は、主に乱さない粘性土を対象としますが、練り返した試料/締固めた土/砂質土など自立する供試体にも適用できます。
一軸圧縮強度から非排水せん断強さを推定できる力学試験であり、UU条件が想定出来る短期的な斜面の安定や改良土の効果判定に利用します。
三軸圧縮試験は「斜面の安定計算」等に使う「内部摩擦角と粘着力」を求め「土のせん断強さ」を判断します。
圧密降伏応力土の繰返し非排水三軸試験
地震、波浪などによる繰返し応力を非排水条件のもとで受ける飽和土の強度特性(液状化特性)を求めることを目的としています。
段階載荷による圧密試験
8~10段階の荷重を加えていきながら、各荷重段階の決められた時間に沈下量(変位量)を測定し、圧密降伏応力、圧密係数、体積圧縮係数、圧縮指数、透水係数を求める試験です。
平日 8:30-17:30
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