【ブログ】現場体験取材6~現場CBR試験編~
現場体験取材シリーズでは、当社の様々な現場を取材・紹介しています。
第6回となる今回は、現場試験部の「現場CBR試験」の現場に行ってきました。
現場体験取材シリーズ 過去ブログ は 下記リンクよりご覧ください。 現場体験取材1 ~災害関連緊急地すべり防止事業編~ 現場体験取材2 ~建物耐震診断調査編~ 現場体験取材3 ~アスベスト調査編~ 現場体験取材4 ~表層透気試験編~ 現場体験取材5 ~橋梁床版内部劣化調査編~ |
現場CBR試験とは?
CBRとは、California Bearing Ratioの略で路床や路盤の支持力の大きさを表す指標です。
現場CBR試験は、対象地盤に対して現場で直接CBR値の測定を行う試験です。
測定されたCBR値は品質管理や施工管理に多く活用されます。
試験装置について
現場CBR試験の測定は、下記の装置を組み立てて行います。
▲ 試験装置(組み立て前)
①スクリュージャッキ
②架台
③ハンドル
④貫入ピストン
⑤リングゲージ
⑥変位計取付具
⑦荷重板
⑧スタンド
⑨変位計
現場レポート
今回の現場では、改良土を使った路床盛土の品質管理のために現場CBR試験を実施しました。
様々な大型の重機が複数稼働している現場で、これまでそのような現場に入らせていただく機会がなかったため、スケールの大きさに圧倒されました!
試験の数量は、お客様と協議して5箇所としています。
それでは、試験の流れに沿って現場レポートをお届けします!
① 試験装置の組み立て
事前に決めた試験位置へ到着したら、まずは試験装置の組み立てが必要になります。
試験装置の組み立て手順は下記の通りです。
組み立て手順
①スクリュージャッキ・リングゲージ・貫入ピストン・変位計取付具を接続する
②①をバックホウのカウンターウェイトに取り付ける
※この時、試験機の高さはジャッキの伸縮で調整する
③変位計をスタンドに取り付ける
④架台を装置の足元に水平に設置する
※水平になっていない場合は架台の下に砂を入れて水平になるように調整する
⑤架台の上に変位計を設置する
⑥変位計およびリングゲージの値を0にセットする
▲ 試験装置(組み立て後)
試験には反力装置が必須となり、今回はバックホウを利用するため、試験装置はバックホウのカウンターウェイトに取り付けました。
使用したのは、バケット容量0.45㎥と呼ばれるサイズのバックホウです。大きさに決まりはありませんが、小さい重機だと反力が足りず浮いてしまうことがあるので、反力の選定には 現場状況を配慮する必要があります。目安としては、バケット容量 0.45㎥以上あれば、試験機の高さを確保でき、反力の不足の心配もないそうです。
また、組み立て時に驚いたのは、試験装置の重量です。
部品ごとに分かれてはいましたが、それぞれがかなりの重量でした。
今回は試験位置の近くまで車両で移動することができたため、運搬は比較的短い距離だったのですが、試験位置ごとに毎回運搬しなければいけないので見た目以上に大変に感じました。
② 測定
試験装置の組み立てが完了したら、1mm/分の速度でピストンが貫入されるようにスクリュージャッキのハンドルを回して測定を行います。
現場CBR試験を見るのが初めてだったため、どのようにして1mm/分の速度を保つのか気になったのですが、ストップウォッチの経過時間と貫入量のメモリの両方を確認しながら行っていました。私もこの作業を体験させていただいたのですが、時間と貫入量を気にしつつハンドルをぐるぐると回し続けなければならないため慣れるまでは少し難しく感じました。
試験の所要時間は1箇所につき12分半です。貫入量0.5mm、1.0mm、1.5mm、2.0mm、2.5mm、3.0mm、4.0mm、5.0mm、7.5mm、10.0mm、12.5mmの時に変位計の値をデータシートに記録します。
▲ 試験風景
③ CBR値の確認
試験結果となるCBR値は、貫入量2.5mmおよび5.0mmの時の値を使用して計算します。現地で数値の算出が可能なので、速報として概ねの値をお伝えすることが可能です。
結果の合格/不合格については、目標CBR値を上回るかどうかで判断します。目標CBR値は、舗装厚の決定に必要となる路床の支持力(設計CBR値)をもとに設定されているそうです。
▲ 貫入量を計測する変位計
④ 次の測定位置へ
測定が完了したら組み立てた装置を解体し、次の測定場所へ移動します。
次の測定場所においても、試験装置の組み立て~CBR値の確認までを同様に実施します。
最後に、内業として変位計の読値などの必要な情報をソフトウェアに入力し、データシートおよび報告書の作成を行い、納品となります。
さいごに
今回は、現場試験部の現場CBR試験の現場に同行しました。
舗装の設計や施工に重要なCBR値に関わる試験を実際に体験でき、とても貴重な機会になりました。特に、試験装置にかなりの重量があることや改良土だと測定時に回すハンドルが重たいことを初めて知り、見た目以上に体力のいる試験なのだと勉強になりました。
今回現場を案内してくださったのは、現場試験部の須佐さんです。
ご丁寧に教えてくださり、ありがとうございました。
▲現場試験部 須佐さん
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お打合せ、お見積、ご提案まで対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
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