社会インフラや各種構造物の老朽化が進む中、安全性の確保、調査精度の向上、作業効率の改善は、維持管理における重要な課題となっています。特に、高所や広範囲にわたる構造物では、従来の目視点検や近接調査だけでは対応が困難なケースも多く見られます。
こうした背景を受け、近年ではドローン(以下、UAV※1という)を活用した構造物の調査・点検が注目されています。
UAVは空中からの撮影や画像データの取得により、従来の人による現地調査では確認が難しかった箇所の情報を、非接触かつ安全に、効率的に取得することが可能です。
現在、UAVによる点検・調査は多くの分野で活用されています。
当社では、調査対象の構造物や現場条件に応じて、最適な調査手法を選定し、UAVを活用した効果的な点検・診断・調査を実施しています。
※1 UAV:Unmanned Aerial Vehicle、無人航空機、通称ドローンと呼ばれています。
※2 オルソ画像:写真上の像の位置ズレをなくし空中写真を地図と同じく、真上から見たような傾きのない、正しい大きさと位置に表示される画像に変換したものです。(出典:国土交通省 国土地理院)
※3 GNSS:世界各国の衛星測位システムの総称
航空法を遵守し、地域によっては市町村の条例等を遵守しながらUAVを飛行します。
UAV飛行に関する注意点として、調査対象の構造物は制限のかかる場所や調査方法が多いため申請等に時間的制限がかかります。加えて天候や風速といった気候面でも制限がかかります。
UAVを飛行させるために右記の通り、確認申請を行います。
申請フロー図中の「飛行許可申請」では、許可が下りるまでに2週間程度かかります。
▲ フロー図
※4 DID地域:Densely Inhabited District、人口集中地区
人が行う現地調査による点検と同様に変状図などの調査結果を得ることができますが、UAVを使用することにより人が立ち入れない狭小地や、通常では撮影ができない方向などから撮影できるため、視覚的に感覚的にわかりやすい図面等が作成できます。
そのためダムなどの追跡調査の際により照合しやすく、変状の進行具合や変状の増加具合をより簡単に比較することが可能となります。
さらに、UAVで撮影したデータは既存の図面と結合させることで一元管理が可能になります。
これにより、過年度の点検結果との比較や分析が容易になり、施設の長期的な維持管理や補修設計に役立てることができます。
UAVを活用した点検・調査は橋梁やダム等の土木構造物の撮影だけでなく、屋根の劣化調査といった建築分野でも活用できます。
弊社は構造物を撮影するだけではなく、調査後の変状図作成や調査結果をかんがみてその他試験の実施などをご提案いたします。
全国各地対応しておりますので、構造物調査・点検についてお困りの際はお気軽にご相談ください。
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